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ノロイ ノ ゲエム考察

ネタバレ、憶測が含まれますので注意。

前作と合わせた2作によるノロイノゲエムとは・・・?の考察
今作でノロイノゲエムの正体の片鱗やノロイノゲエムによる死亡等
新たなる展開を見せた。
 

ゲエムとは・・・?

  • ノロイ ノ ゲエムは生田あさひの「憎しみ・悲しみ」などの負の感情により生み出された産物。
    当初、生田あさひの成仏により死の連鎖や存在自体が消えたと考えられたわけだが
    本作によりまだ終わっていないことが発覚。
    それどころかゲエム自体が自我を持っているらしくおそらくゲエムそのものを成仏・浄化
    しなければ終了しないと推測できる。
     
     

ノロイ ノ ゲエムの活動

  • ゲエムは生田あさひの「ゲームへの憎しみ、ゲームをする者・ゲームに携わる者への憎しみ」を
    受け継いでおりともかくTSを持っているものを死に追いやろうと行動している。
    また精神年齢はあさひを反映しているようであり若干幼く、恋を新たなる依り代としたときも
    「マタアソビニイケル」とまで言ってる。遊び感覚で人に死を与えているようだ。
    但し、それを行うにはそれ相応の力が必要なようで自分の体となる依り代を必要としている。
    (前作ではイクタアサヒ、今作ではアイザワアカネ、次回があるとすればマミノレン?)
     
     

ノロイ ノ ゲエムによる死

  • ゲエムによる死は概念的には’’現実での肉体の死’’+’’精神のゲエム内への拘束’’であると思われる。
    精神がゲエムに拘束されているだけでありゲエム内では「デジタルな生命体」として生きているようだ。
    大山教授のような例外を除いては基本的に肉体も精神もゲエムの支配下に置かれるといっても過言ではなく、
    肉体はルグレとして、精神はゲエム内でのイベントキャラとして使用されている。
    ※ルグレについては考察を参照。未だに霊体なのか何なのかは不明な存在なのだが、
    恋がルグレになった描写があるため、たしかに肉体がルグレになるようだ。
     
    肉体、精神共にゲエムの支配下に置かれるだろうと推測は付くのだが
    前作にゲエムに取り込まれた尾高は今作はサポート的な立場にいる。
    このことを考えると’’支配できるキャラクター’’は依り代別(1つの死の連鎖の括り)になるのかもしれない。
    ※尾高・リコ・大山・ユタソフト社員らは「生田あさひ」を依り代としたゲエムの死の連鎖
    今作には敵対者としては出てこない。
    EDにはリコや社員らが平和になったゲエムで生きている。(単に解決したからいるだけかもしれないが…)
     
     
    またノロイ ノ ゲエムによる現実での死も多少変化が見られるようだ。
    前作では尾高以外の死因がどうにもはっきりしてないため何とも言えなかったのだが
    今作の’’ケンタの死’’、及びアトヨッカでのゲエムと現実のリンク性により
    時限型による死がゲエムとのリンクによる突然死のようなものであると思われる。
    ケンタの血まみれによる死は今作でのノロイノアクションゲエムのミス時の首チョンパが
    物語っているのではないだろうか。
    (ケンタは時限型ではなくアクションによるミスでの死なのかもしれない。主人公は無限残機だが現実では本来一回限りなのだろう。)
    また興味深いのは、前作尾高の引きこもりや主人公やリコの異空間飛びではっきりしなかったが
    時限型は他の人がいるところでも構わず起こるということである。
    ※カラオケウタヤの高校生たちの死やケンタ血まみれ目撃etcから言える

今作のラストシーン「主人公の自室」における考察

情報の結晶化

  • 情報の結晶化・・・これは今回から登場する川越教授が提唱する情報世界から物理世界への浸食への論理的根拠である。大山准教授が提唱していた情報の領域横断はTSのネットワークを介してノロイノゲエムが配信される論拠を示したものであるが、それが現実世界に変化をもたらすケース、例えばノロイノゲエムにより被害者が屋内で溺死したり被害者の石像を出現させる部分については論理的裏付けが無かった。その部分を補完するのが川越教授の提唱する「情報の結晶化理論」であるが、まさにその現出状態を主人公の自室の天井裏を起点とした自室全体においてもっとも観測しやすい形で観測することが出来る。
  • 一見カビのように見えるこれらのノイズは、少し前の時間軸で主人公がアカネの精神世界でみたゲエムのノイズと酷似したものである。主人公が大山の力を借りて左目でアカネの精神世界で視たあの世界が、まごう事なき主人公の自室にも現出しているのである。
  • 物理学の専門でなく、文系の人文学科の川越がこれを唱えることは実に滑稽ではあるが、ゲーム中の世界でも、本来の現実世界と同様の「常識」があるのだとしたら、これは人文学部のオカルト好き教授が提唱しているトンデモと捉えられていても仕方のないところでもある。着想は、アインシュタインのとなえた特殊相対性理論(質量とエネルギーの等価性)から得たものと考えられる。情報とエネルギーが等価であれば情報と質量も等価なものとなり、情報が質量を持った物質に置き換えられるというコンセプトであろう。情報のソースとなるものはテキスト・ビジュアルにとどまらず音や記憶・肉体の情報もそれに含まれるだろうから、結晶化した情報は元となったゲエムや犠牲となった人物たちの記憶や血肉を想起させるものも多い。

追い込まれたノロイノゲエム

  • もっともこれはゲエムにとっても相当のエネルギーを消費することであると推察される。まず主人公を一度ユウトの部屋に追いやってから、再び天井裏を通じて戻ってくるまでに、消滅するまでのすべてのノロイのエネルギーを費やして主人公の部屋にノロイノゲエムの情報を結晶化し、物理空間を改変していたのである。大山がいるTSが主人公の手元にある状態では最終的に邪魔される可能性もあるし、アカネのノロイを解消するほど、世界との健全なつながりをもつ主人公がその空間に居る間は結晶化が難しかったせいもあるのかもしれない。
  • 主人公が歩を進めるごとにそれは完成された罠の最終地点への進んでいくしくみになっており、最終空間はアカネを捉えていたノイズ空間そのものとなっている(間取りや天井裏の移動方向からして、戻ってきた空間が「第三の部屋」であり主人公の部屋ではないという反論もあるかもしれないが、レンがそこにいることからこれは基本的には主人公の部屋に情報を結晶化させたものと考えるのが妥当だと考える。
  • 主人公が廊下が変化した回廊に入り込むとき、よく観察するとユウトと大山らしき2Dキャラクターが廊下の左右に確認出来る。これは最後に主人公が引き返すことを促すそうとしていたのかもしれないし、もしかしたら主人公が自室から離れたことにより大山もユウトもノイズに対する抵抗力が弱まって捉えられた状態なのかもしれない。いずれにしろ主人公と彼らは一切のコンタクトをとることができず、ノロイノゲエムはここで完全に障害となる存在を払いのけていることに成功していることが確認出来る。

ノロイノゲエムの『ネガイ』

  • 情報の帯びる使命はその永続化もしくは伝達である。今回ノイズによりノロイノゲエムの出生が明らかになるが、それ自体は情報および生命にとってごく健全な欲求である。それ自体では存続できないことは生命とウイルスの関係に酷似しており、大山やユウトのように好意的に生身の人間と共生する存在もあれば、ノロイノゲエムのように相手の生命に対して支配的・殲滅的になるウイルスもある。こういった意味ではHIVウイルスや新型インフルエンザと人間との関係とほぼ同等のものといえると考えられる。
  • 現時点においては、こうした新しく登場した外的脅威に対してその出自が判明しているため、イクタウシオによる新たなゲエム結末の追加といった対処療法が可能である。しかし、ノロイノゲエムが媒介を変え進化を続けていった場合、インフルエンザウイルスと同様に自律的進化を獲得することによりエンディングの追加といった個別対応はいずれ追いつかなくなる。
  • そうしたときは汎用的なノロイノゲエムワクチンの投与といった人類救済のための治療法が開発されることになるだろう。ただしその場合は小数の犠牲(=ルグレ化による肉体の死および精神の捕縛)を前提とした投与となる。また、生き残ったノロイノゲエムが再び形態を変え、新型ノロイのゲエムとして人類を襲うことになるだろう。
  • ゲーム内の描写でもゲエムが媒介を失った状態でも一定の生存可能領域を持ち新たな媒介の発見や進化が可能になっていることが示されており、今後のノロイノゲエムと人類との生存競争はより熾烈なものとなっていくことが予想される。また冬眠のような長期の自己保存が可能なのかは描写されていないが、イクタアサヒを失ったあとの行動期間があったことやアカネを失った後にレンに入り込もうとするなど、宿主を失った状態の寄生虫のように短期間であれば自立行動が出来るようになっていることは明示されている。このように原因となる宿主だけを排除した場合はより凶暴化し被害が深刻化することもあるという。

ノロイノゲエムの『進化』

  • 実際、前作ではルグレを除いてはあくまで抽象的な表現だった「情報の結晶化」がこのラストシーンにおいてはっきり描写されているのは象徴的である。主人公の左目によってそれらのノイズはより明確に描画されるが、通常機能である右目だけでもそれらの浸食ははっきり目にすることができるようになっている。これは明らかに前作から今作の間、および今回のゲーム中においてノロイノゲエムが新たな力を獲得したことを示すものである。
  • これと類似した例はゴキブリにも言える。ゴキブリを排除するために蒔いた殺虫剤により一時は撃退に成功するものの、生き残った数匹が殺虫剤に対する耐性を獲得し新たな世代として繁殖を開始する。この場合、ゴキブリに対して人間は栄養を与える太陽のような存在でもあり、殺戮という試練を通じてその進化を促す神でもある。本来中庸な存在として描かれるはずの主人公の部屋に執拗なまでにゴキブリの描写があるのはこのような理由があるのかもしれない。
  • この進化の経過で生まれたものにつけられた名前は暫定的に「カオナシ」となっているが、もっと叙述的にその過程を述べるならば、それはいわばある突然変異によって生まれた希少種「ノロイノゲエム」が複数世代への情報伝搬を可能にする「ノロイノゲノム」を獲得するまでのプロセスなのである。それが永続的に続きうる個性を獲得したとき、それは「カオナシ」ではないなんらかの種としてのペルソナを獲得する事になるだろう。そうなれば、人間との間ではなんらかの種族間抗争や全面対決が行われることになるかもしれない。そこに対話や調和が生まれるのか、あるいは片方の殲滅という結果に終わるのかは、まだ誰にも分からない。

レンの救出

  • 総括すると、シリーズを通じてノロイノゲエムは人間から生まれ、人間によって養われ、人間によって進化する、人間を越える能力を持った存在である。第一作・第二作の過程でプレイヤーが辿ったような、その脅威発生の中心的原因となった物語の昇華を行うことでは脅威を撃退できなくなっている状態が本作の結末である。それゆえ今作にはGOOD ENDはありえないし、現時点ではレンの救出はありえない。
  • しかしこれは同時にチャンスでもある。マミノレンはイクタアサヒ・アイザワアカネに次ぐ第三の宿主候補であるが、現時点でゲエムがレンに入り込むことができないことが述べられている。災禍の完全排除にはノロイノゲエムがこれ以上拡散しないようにこのような宿主が存在しないタイミングで殺しきるもしくは完全に封じる、あるいはなんらかの共生の方法を見つけることが必要である(ゲエムはもはやイクタアサヒでもアイザワアカネでもない別の存在であるが意志をもったひとつの生命体である)。
  • レンのトラウマとなっている火事による家族の喪失の件についての情景描画が行われているので、これに対する問題解決が必要なのではと考てしまいがちだが、現在の主人公との関係(おそらく弟の代わりと見なして関係を構築するよることによる精神の充足)においては不健全ながらもその隙間は埋められており、この瞬間においては解決の必然性はないといえる(すなわちレンには物語的解決のアプローチは今は不要ということ)。
  • 本作でのレンの救出が絶望的な状況であることが確定し、もし次回作などでレンが登場することになった場合は、今作主人公の喪失が物語の中心に配置され、まずレンの悔悟の念を浄化する必要がある。それには情報化した大山やユウトの説得をはじめ今作主人公との記憶や思い出の喚起、弟を火事で喪失したトラウマの解決が必要不可欠であることは間違いなく、場合によってはイクタといった前作の登場人物の協力も再び必要になるだろう。同時にその物語を解決した次の宿主を生まないための周到な用意をおしすすめる必要がある。それがノロイのゲエムの滅殺であるのか共有なのかははかりしれないところだが、既に開いたパンドラの箱がもう閉じられない以上、残った希望を探し当てるほかナナシの物語世界を覆う闇を払う方法はないだろう。

残された可能性

  • 今作でレンを救出できる残された可能性として考えられるのは、今作よりノロイノゲエムが主人公たちの足止め手段として用いた横スクロールアクションタイプのノロイノゲエムを何らかの形で利用する方法も考えられる。物語中では主人公達の足止め手段として機能したノロイノゲエムだが、形を変えたゲエムからのコミュニケーションでもあり、ゲエムが獲得したあらたな能力でもある。通常であればゴールをなくすことで主人公を永遠にとどめておけばいいのに、どんなノロイノゲエムにも(その過程が過酷なものとはいえ)何故か必ずゴールが用意されている。
  • 現在は一方的に配信されるゲエムをクリアするだけであるが、今後の作品などで主人公サイドがノロイノゲエムをエディットすることにより、ゲエムの種族達を足止めすることが可能になるのではないだろうか。主人公たちだけではそういったゲエムを作成は出来ても配信することは難しいかもしれないが、領域横断の能力を獲得している大山であればゲエムの種族を対象にそれらを配信することができるだろう(大山のことだからうっかりそれがブーメランのように自分や他のプレイヤーに対して配信されることになるかもしれないが)。
  • また今作でも、すべての横スクロールタイプのノロイノゲエムをカートリッジを集める、もしくはクリアすることが、宿無し状態のノロイノゲエム(カオナシ)のエネルギーをより奪い去るような設定があれば物語のラストは違っていたかもしれない。しかし現時点ではそのような道筋は示されていないため、ここであらためてトリガーを引くためのキーワードが必要なのかもしれないが、それに対する考察は尽きないところだ。
    • それは、レンのトラウマを完全に解消するような言葉なのか?(ゲエムの最後の希望を断ち切る)
    • ノロイノゲエムの本質を突いた言葉(一番かけられたいことばか呼ばれたい名前)か?(ゲエムの存在を肯定する)
    • 横スクロールのノロイノゲエムの存在と、本編を関連づける魔法の言葉か?(2つの領域間を結合する)

シリーズ物としての考察

  • 発売前の想像以上に、前作「ナナシノゲエム」と今作「ナナシノゲエム 目」のリンク部分は多かった。
  • まずタイトル。「アトナノカ」をはじめとして前作の進行を司っていたのは「日」という区切りである。これはゲームのカートリッジを示すかもしれない「□」という記号の中に漢数字の「一」を入れ込んだものであるとすれば、今作の「目」は「□」の中に漢数字の「二」を入れて「目」としているととることもできる。
  • ゲームの導入部分は言うまでもなくファミール天神からはじまり、前作は前作の主人公がの先輩であるオダカの部屋にその恋人のリコ(これらの設定は忘れている人が多いかもしれない)の命令で赴くというものだが、今回もまず主人公を構成する3人のうち一人であるユウトがノロイノゲエムにより死亡することからはじまり、その死の謎に対するヒントを求める形で今作主人公がファミール天神を訪れることになる。
  • ゲーム内の日付もDSソフト発売日(2008年7月3日)に近い形で設定されており、約一年前に発売された前作と同様、今作も実際のDSソフト発売日(2009年8月27日)とリンクした時間設定がなされている。
  • 准教授である大山と今作に登場する川越は友人であるとされる。シリーズ物においては前作の登場人物はカメオ出演するに過ぎないことが多いが、大山は物語の根幹に関わる主役級の活躍をするだけでなく、DSiウェアにおけるスピンオフまで決定しているという、まさに破格の扱いである。

ドラゴンクエストシリーズとの対比

  • シリーズの構成は、明らかに販売元であるスクウェア・エニックスの旧作「ドラゴンクエストシリーズ」の影響を受けている(シリーズ開発は株式会社epics - どことなく enixを想起させるが資本関係はないもよう)。
  • そもそもノロイノゲエムの画面は明らかにファミコン時代のドラゴンクエストのグラフィック・音色をベースに、カセットの接触が悪いときの画面表示の不具合から発想を得たビジュアルや音楽の変調をホラー要素としてアレンジしている。これは本作においても同様である。
  • まず前作はゲーム内ゲエムの登場人物がほぼ一人である。男女の性別が選べる部分に関しては全く設定が異なるが、初期に必要なアイテムがたいまつであったりする部分は一作目からの引用であると思われる。
  • そして今作ではゲームの最初に三人の名前を入れる箇所がある。ファミコン版「ドラゴンクエストII」ではセレクトボタンを押しながらゲームをスタートさせると主人公以外の3人の名前を入れられるという裏技があり、このインターフェースを模倣していると思われるほか、一番最初のノロイノゲエムの冒頭のみ、3人パーティーのように行動出来る部分がある。これがオマージュでなければ何がオマージュかという部分だ。
  • もしかしたら本来の発売日は前作の一年後である7月の冒頭であった可能性があるが、奇しくもドラゴンクエストシリーズの最新作である「9」の発売日が延期され7/11日になったため、一通り遊び尽くされる8月末に発売日が再設定された可能性もある。
  • この件に関する論拠は薄いが発売日である8月27日が通常であれば大学の講義が始まっていない可能性のある夏休みの終わりであるにもかかわらず多くの学生や教授が大学に顔を出しているという冒頭の描写が不自然な名残であるととれなくもない。

スーパーマリオブラザーズとの対比

  • 横スクロールにジャンプという部分では似ており、城やブロックという要素が最初のうちは多く登場するためオマージュと受けとれる部分もあるが、ゲーム性やバックアップのない地形による一撃死、移動床という意味ではむしろロックマンシリーズ、また頭身が違うが城壁内部的な世界が多い側面や崩れ落ちる床からは悪魔城ドラキュラシリーズが想起される。

エンディングに関する考察

カオナシの体を集めきっていない場合

  • 前作のアイテムが「本当のエンディングを迎えるための必須アイテム」であったのに対し、今回のアイテムは「集めてしまうとノロイを再び連鎖させてしまう罠アイテム」である。プレイ中にはそのようなメッセージが込められた箇所が幾度も登場するのだが、物語を共にすすめてきた仲間であるレンが目覚めないためにこの罠にはまらざるをえない。
  • 文脈的にはカオナシの体を集めず、ノロイノゲエムの生命力が尽きるまでレンの体が生命機能を保っていれば、脳死状態のアカネとは異なり回復が可能になるはずなのだが、今はまだプレイヤーはその道筋を辿ることが出来ない。カオナシの独白がなければその部分が明らかにならないので仕方がないのかもしれないが、なにかが足りないのかもしれない。

カオナシの体を集めきり、レンを助けに行く場合

  • 物語の継続を示唆。前作でアサヒが救われた代わりにアカネがノロワレタように、アカネが救われる代わりにレンがノロワレルという呪いの連鎖を示している。問題の根本解決をプレイヤーに対して投げかけている。
  • この項目について詳しくは、前述の「ラストシーンに関する考察」を参照してほしい。
  • このエンディングでの大山の態度について
    • デジタル生命体となった大山はこのような人間の行動の連鎖が愚かなものと見ているのかもしれない。アサヒやアカネのようにエンディング間近な物語を抱えている人間に対しては、自分の興味や気まぐれにおいて一瞬関与するのかもしれないが、いまや自分と同様の存在であるノロイノゲエムについてはこのまま放っておけばすぐ死ぬのがわかっているなら自ら積極的にとどめを刺しに行くのは気が向かないのかもしれない。
    • かといって自分に取り込むには相手は死地に赴く覚悟であって強力すぎるし、引き留めたのに自らノロイを連鎖させに行く生身の人間の行動は止めようがない。
    • 大山も緊迫状態で冗談を発するなどある程度人間性は残している部分もあり、いざノロイノゲエムに主人公が向かうとユウトととみに最終局面に顔を出しているように見える。ただしその下半身は傷つけられているようにも見え、なんらかのコンタクトをとることもできない。しかしもしかしたら、ただこちらを眺めているだけなのかもしれない。観察対象として。

カオナシの体を集めきり、レンを助けにいかない場合

  • 主人公は元々あまりゲエムをするようには思えない。助けに行かないこと、それはゲエムをやめることである。ゲエムを遊ぶ人がいなければ、呪いも発生しない。これは一見プレイヤーの勝利のように思えるがある意味でこれは呪いの成就・完成とも言える。レンが目覚めないこともプレイヤーに勝利感覚をもたらさない。ゲエムはその本懐を達成し成仏したのだ。
  • 本来はこれが正解であり、この選択によりレンは解放されるはずである。しかしゲームとしては次に続かない展開となってしまうため除外されているのではないだろうか。だとすればこれはナナシのゲエムがDSのゲームとして販売されていることからくる結論の限界点であり、あらゆるものはそれ自身の存在を否定できないという業によるものである(これはゲーム中のノロイノゲエムをも拘束している「存在」というものによる呪いである。 ※『アタシハ ウマレテキテハ イケナカッタノ?』などのセリフに拠る)。
  • 結局このエンディングを選ぶことは、単に問題の先送りである。呪いから自分を遠ざけるかわりに、仲間であるレンを「生き返らせずに放置」しているだけである。プレイヤーはいずれどこかのタイミングでゲームを再開し、レンを救うかレンをルグレ化するかどちらかを選ばなければならない(現在は選択出来るのは後者のみだが)。デジタル生命体である大山にとっては生存環境を安寧に保つための最良の選択肢だが、生身の肉体を持つ主人公やプレイヤーにとってはこの結末は終着点ではないのだ。緊迫感のある音楽を伴ったエンディングテロップは、現在の3つのエンディングのなかでもっとも中途半端なものになっている。

カオナシの体を集めきり、レンが助かるエンディング

  • 現在未確認なエンディングである。プレイヤーの心の中にだけ存在するという説もある。
  • カオナシの体を集めない場合は、ターミネーターシリーズのようにいつまでも続編が可能になってしまうので一カ所に集めて一網打尽というエピソードが必要になるはずである。
  • ノロイノゲエムは去り、レンが助かっても大山達は消えない。彼らが生まれてしまったことで、良しにつけ悪しきにつけ世界で同様の存在が次々と生まれる「時代」には突入してしまっているので、それはそれでまた一悶着ありそうである。このあたりは、ロボットと人間の関係になぞらえるとわかりやすいかもしれない。

コメント(ご自由にどうぞ)

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 早くナナシノゲーム第3段が出てほしいですさっさと出してください (--; -- 卓夫 2011-08-08 (月) 00:02:29
  • 名前を3人分入力させることで似た境遇の集団を見つけやすくしていたとも考えられるね -- 2011-09-13 (火) 17:23:57
  • 774ノゲエム -- 774 2011-10-26 (水) 20:26:55
  • 奥が深いゲエムでしたね -- [[アヒァ (^^) ]] 2011-11-05 (土) 14:26:45
  • ↑すいません ですね でした -- アヒァ 2011-11-05 (土) 14:27:26
  • このページが私達に示すのは、それっぽい事を言っておけば、勝手に誰かが理由を付けてくれるという事実である。 -- 2014-02-01 (土) 10:50:56
  • ホラゲと謎解きがあるゲームですか…。まぁ私ホラゲ苦手ですけどね。奥が深いですね -- かや 2014-11-02 (日) 11:01:37
  • 無印と目は全クリしたので三作目を期待したいです。 -- 三上 2014-12-25 (木) 19:57:14
  • 無印と目は全クリしたので三作目を期待したいです。 -- 三上 2014-12-25 (木) 19:57:36
  • 無印と目は全クリしたので三作目を期待したいです。 -- 三上 2014-12-25 (木) 19:58:00
    • 一応三作目「ナナシノ或プリ」が出てた。もう配信停止しちゃったけど -- あひぁ 2015-01-13 (火) 17:16:37

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Last-modified: Wed, 31 Jul 2013 16:32:12 JST (3916d)